日記32:こけた、映画を見た

大人になるにつれて怪我をする機会というものは減るもので、最近は怪我しただ骨折しただという話を聞くだけで体が縮こまってしまうようになってしまった。でも生きているならそれは避けられないもんですから、いつか来るその日を想像してはキュ~~ってなるのを繰り返すことがよくあった。

そんでその日が来てしまった。自転車で転んだのだ。痛かった。頭ゴッツ~~ンいきましたわ(千原ジュニア)。膝や肩から血が出てるし、なんか太ももが腫れてる。こけた時に大丈夫ですかと声をかけてくれた女子高生は特に可愛くもなかったので、怪我の功名にはなれず、ははは……という曖昧な返事しかできなかった。我ながら最低でキモいな。でも声をかけてもらえたのは嬉しかった。もし声をかけてもらえなかったら予約していたふたつの映画を見る気さえなくして家に帰っていたかもしれない。

 

リズの青い鳥

ユーフォは一期途中で見るのをやめてしまった、すまん~~と叫びながら入場。以下妄言。オタクらが最も語りたくなる場面は希美の「みぞれのオーボエが好き」ですが、とここまで書いたところで次の文章をうまくまとめられず6時間くらい何も書けずにいる。……さてこの言葉、希美の本心から出たものか疑わしいとすら思っていますが、みぞれを飛び立たせるためには十分なものでした。物語はハッピーエンドがいいよ、と希美が言っていますが、映画も希美のこの言葉でなければ二人の関係がハッピーエンドで終わることは無かっただろうなと思わせるくらいに機能しています。まぁそのとき二人ともに多少の痛みはあったのでしょうが。

しかしこの物語の中でハッピーエンドだとしても、みぞれは希美のこの言葉をずっと背負って生きていくのだろうし、希美は本当に罪深い女だなと思った。そう思うと最後の追いつくから的な発言も私からは逃れられないよという意味に受けとれてしまう気がしてきた。いやそれだとこの物語がバッドエンドになるしダメですね。この映画はいろいろな解釈の仕方ができるし疲れてましたね。ずっと頭の中をグルグルしている。そろそろデッドプール2の感想に行きましょう。

 

デッドプール2

最高だった。1は普通に面白いって感じでしたけど今回は傑作だと思います。

最高の一言で十分なんですけどこれだとブログ的にも寂しいし好きなところを挙げていくとすれば、今回デッドプールがポリコレに配慮しまくる。これは差別だから訂正しろみたいなやり取りが何回かあるんだけど、そのキャラクターのせいで映画文化に普及したポリコレを馬鹿にしているようにしか見えないのが面白い。この思想と娯楽との距離感はとても難しく、普及した、というよりも蔓延ってしまったと感じている側の人間なのでこういうのがあってよかったなと思っている。他にも好きなところはあるのだが何を言ってもネタバレになる気がするので気になったら見に行ってほしい。1を見ていなくても満足できるはずです。

だけども、ただ僕はアメコミ映画、もっと言えば映画自体に熱心というわけでもなく知識も乏しいのでこの映画に溢れるパロディを拾いきることはできず、その知識があればより楽しめたんだろうなと思った。映画を見た後に元ネタ集めたサイトなんかないかと調べてみたけど網羅してると言えるほどのものは見当たらなかったのでコツコツ探します。今回は字幕で見たので次見るとしたら吹替えでですね。